カスパリー編みは、レース編みのひとつで、一本の糸を切らずにモチーフを繋げて編むことができる、日本人の考え出した伝統芸術編みです。
カスパリー編みの歴史
元々はモチーフを個別に編んでから、それらをつなぎ合わせて作品にする物で、ヨーロッパを中心に広まり、20世紀初頭には多くの手芸愛好家たちの間で人気を博しました。その独特の美しさと創造性から今でも根強い人気があります。
そして日本では、明治の初め、布教のために来日された、宣教師のカスパリー女史が、布教活動のかたわら、このヨーロッパのモチーフ編みを、初代家元の松川伊三氏に伝授なさったことから始まります。
松川氏は、長年の研究の末モチーフを連続で編む技法を考案され、その編み方が今もずっと引き継がれています。
また、昭和に入り四代目山下和子家元に至っては、立体に繋げる技法を考案されました。
そして現在も五代目家元山下衣子先生の元、多くの愛好者が、日々花を編み繋いでいます。
カスパリー編みの魅力
カスパリー編みは、モチーフをひとつずつ繋げる手間がなく、繋ぎ目のない美しい編み地に仕上がります。また、一本の糸で花モチーフを編み繋ぐため、制作の時間が短縮できます。
そしてこれは、編み物経験者ほどハッキリとわかることですが、今まで見たことが無いモチーフに沢山出会えるのです。
まさしく長い間、家元制という形で受け継がれてきた証でもあります。
レース糸から太い毛糸まで幅広く素材を選べることも、手仕事が好きな人にとっての魅力のひとつです。
カスパリー編みで作れるもの
カスパリー編みの技法を使えば、様々なアイテムを作ることができます!
- ドイリー(敷物)
- ショール
- 手さげ袋
- ベスト
- セーター
- テーブルクロス
- クッションカバー
- アクセサリー(ネックレス、イヤリングなど)
初心者でも始められる?
ここまでカスパリー編みの歴史と魅力をお伝えしてきましたが、「私でも作れるかな…」って思ってしまう方もいらっしゃると思います。
カスパリー編みはかぎ針編みです。
基本的なかぎ針編みの技術があれば、誰でも始めることができます。そして、編み物が全く初めての方には、針と糸の持ち方・編み図の読み方などからご説明致しますので、ご心配は無用です。
簡単なモチーフから始めて、ひとつひとつ技法を学び、気がついた時にはとても複雑な作品を作れるようになっているのがカスパリー編みです。
まとめ
カスパリー編みは、その繊細な美しさと創造性豊かな可能性で、多くの人々を魅了し続けています。
単なる趣味としてだけでなく、心を癒し、創造力を鍛え、作品を完成するたびに大きな達成感を味わって脳を刺激するので、脳活にはピッタリ!
私自身、カスパリー編みに魅了されて、10年以上続けています。
体験レッスンやご見学は随時承っております!
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